海外旅行でちょっと戸惑うのがチップの習慣。日本にはない文化なので、「いつ、いくら渡せばいいの?」と悩みますよね。
ベトナムも例外ではなく、特に外国人観光客には、とりあえずチップを要求してくる…なんていう困ったケースも少なくありません。😥
そこで、この記事では、ベトナムでのチップの相場やマナーについて、シーン別に詳しく紹介していきます! これで、もうベトナムでのチップに迷うことはありません!✨
ベトナムでチップは本当に必要なの?
結論から先に言うと、基本的には不要です! ベトナムは日本と同じで、チップで生活する文化ではありません。ただ、特別なサービスを受けた時や、場所によってはチップを渡した方が良い場合もあります。
ベトナムでは、チップを渡しても、サービスしてくれたスタッフがそのまま受け取ることは少ないのが実情です。
むしろ、お店全体の収入になることが多いんですね。個人に渡しても、後でスタッフ全員で分けることもありますが、これも稀なケースといえるでしょう。
【早見表】シーン別!ベトナムのチップ相場
ベトナムでチップを渡す場合の目安を、場所や状況ごとにまとめました。詳細は各項目をチェックしてくださいね!
場所 | 金額(ドン) | 金額(円) |
レストラン | なし | なし |
スパ/マッサージ/理容室 | ~10万ドン | ~約500円 |
靴磨き | 要相談 | 要相談 |
ホテル | ベルボーイに2~3万ドン | 100~150円 |
運転手 | ~10万ドン | ~約500円 |
シクロ | 3~5万ドン | 150~250円 |
ゴルフ | 40〜50万ドン | 2,000〜2,500円 |
シーン別のチップ詳細解説
レストラン
まず思い浮かぶのがレストラン。でも、ベトナムのほとんどのレストランでは、チップは不要です! スタッフも特に期待していません。
ただし、高級レストランだと、請求書にサービス料(チップ相当)が2~5%ほど含まれていることがあります。この場合は、支払いに含まれているので、別途チップを渡す必要はありません。
私の経験上、高級ホテル内のレストランは、ほぼサービス料が含まれていますね。それ以外は稀なので、基本的にはチップは不要と考えてOKです。
スパ / マッサージ / 理容室
ベトナムでチップが必要になる可能性が高いのが、スパ、マッサージ、理容室です。お店によっては、最初から料金にチップが含まれている場合と、そうでない場合があります。
多くのマッサージ店では、料金表の横に「Tip included」または「Gia da gom Tip」と書かれています。日本人観光客が多いスパだと、日本語で「チップ込み料金」と書かれていることもありますよ!
最近は、マッサージ料金にチップが含まれていることが多い印象です。もし何も案内がない場合は、事前に受付でチップが必要かどうか確認するのがおすすめです。
チップが含まれているか確認する方法
難しく考える必要はありません!「TIP?」と聞くだけでOK。チップが不要な場合は、ほぼ100%「NO TIP」と答えてくれます。

靴磨き
ベトナムでは、旅行者目当てにいきなり靴磨きのおじさんが近づいてくることがあります。結論からいうと、基本的には断るのがおすすめです。
無理やり磨き始めるケースもあるので、「NO」とはっきり伝えましょう。

この靴磨きサービス、値段を言わずにいきなり始めて、後から高額なチップを請求してくることがあるんです。トラブルになることも多いので、注意が必要です。
実際、ホーチミンでは、靴磨きの料金をめぐって、出張中の日本人が亡くなるという痛ましい事件もありました。
もし、どうしても靴磨きをしてもらうことになった場合は、最初に必ず値段を聞いてください。そして、法外な値段でなければ支払うのが良いでしょう。もし高すぎる場合は、交渉してみてください。大体10万ドン(約500円)程度が目安です。
少額でも、お金を渡すようにしましょう。
ホテル
ホテルもチップが必要なイメージがあるかもしれません。でも、ベトナムでは、無理にチップを渡す必要はありません。
もし荷物が多くて、ベルボーイ(荷物を運んでくれる人)に部屋まで運んでもらった場合は、2万ドン(約100円)程度のチップを渡しても良いでしょう。
それ以外、例えばドアマンやハウスキーピング(部屋の掃除)には、特にチップを渡さなくても大丈夫です。ホテルだからといって、必ずチップが必要なわけではありません。渡さないことの方が、ずっと多いです。

連泊して部屋がすごく汚れてしまった場合や、特別なことをお願いした場合は、感謝の気持ちとしてチップを渡しても良いかもしれません。この場合も、5~10万ドン(約250~500円)で十分です。
これは、5つ星の高級ホテルに泊まって、サービスを利用した場合の目安。3つ星以下なら、そもそもサービスがないことも多いので、チップは不要です。
ドライバー
ベトナムで利用できるタクシーやGrab(配車アプリのグラブ)では、チップは不要です。現金を払う時、数千ドンのお釣りが出る場合、日本円で20~30円程度なので、チップとして渡して、お釣りを受け取らないこともよくあります。
ただし、「運転」関連でチップが必要になるケースがあります。それは、車をチャーターした場合です。ベトナムでは、基本的に「車だけ」をレンタルするシステムはなく、「車」+「ドライバー」がセットになっていることがほとんど。

ドライバー込みの料金設定になっているんですね。ベトナムでは車の貸切はそれほど高くないです。 国際運転免許証を持っていて運転できるとしても、車だけを借りることはできません。
同行者が多い場合、旅行会社を通してチャーターする際は、チップを渡すのが一般的です。どんなサービスを受けたかにもよりますが、個人的には最大10万ドン(約500円)程度で十分だと思います。
シクロ
かつてベトナムの象徴的な乗り物だったのが、シクロという三輪自転車です。
10~15年ほど前はよく見かけましたが、ある時から登録制になり、急速に数が減りました。今では、観光ツアー用に一部残っているだけです。

観光客が集まる場所には必ずと言っていいほどシクロがいます。シクロに乗る場合は、基本的にチップを渡すようにしましょう。
シクロは30分~1時間程度の利用が多く、料金は10~20万ドン(約500~1000円)程度。基本料金が高くないので、チップも多く渡す必要はありません。時間に応じて、3万ドンから5万ドン(約150~250円)程度で十分です。
ゴルフ
ゴルフをする場合も、チップは必須です。通常、18ホールで40~50万ドン(約2,000~2,500円)をチップとして渡すのが一般的です。
チップを渡したいのに小銭がない!どうすればいい?
そんな時は、必ず小銭を用意しておきましょう! うっかり大金を渡してしまい、相手が全部チップだと思って持っていってしまう…なんていうトラブルも後を絶ちません。
ベトナム語の翻訳アプリを使って説明することもできますが、スタッフが両替に行ったり来たり…と手間をかけてしまいます。
なので、もし大金しかない場合は、近くのコンビニでミネラルウォーターを買って小銭を作るか、事前に受付で両替しておくのがおすすめです。
ちなみに、ベトナム語で「小銭に両替する」は「Tien le(ティエン レ)」と言います。「ティエンレ」と言うだけで、すぐに分かってもらえますよ!
まとめ:ベトナムのチップは気持ちよく、スマートに!
ベトナムを訪れる方には、過剰なチップは絶対に渡さないでほしいといつも思っています。何をもって「過剰」とするかは、受けたサービスによって変わると思いますが、個人的には20万ドン(約1,000円)を超えたら多いかな、と感じます。
ベトナムにいると、「先日、日本人は30万ドンくれたのに、なぜあなたは10万ドンしかくれないの?」なんて言われた、という話を聞くことがあります。
もちろん、本当にその場所の平均チップが30万ドンという可能性もゼロではありません。でも、騙されやすい外国人から、もっとお金を取ろうとしているケースも多いんです。
そんな話を聞くと、チップを渡すのも嫌になってしまいますよね。そして、「自分が間違っていたのかも…」と思って、もっと多く渡してしまう人も出てくるでしょう。日本円にしたら大した金額じゃないから、なおさらです。
ベトナムでチップを多く渡す人の話を聞くと、「サービスに満足した」というより、「かわいそうだから」という理由がほとんどだったりします。
次にその場所を訪れる他の旅行者のためにも、過剰なチップは控えるようにお願いします。気持ちよく、スマートにチップを渡して、ベトナム旅行を楽しみましょう!