ハノイ旧市街(バックパッカーストリート)の南側、ホアンキエム湖からほど近い場所に、一目でわかる黄色の大きな西洋式建造物があります。
ハノイ・オペラハウスと呼ばれるこの建造物は、ベトナム最大規模の劇場であり、ハノイで最もよく保存されたフランス建築の一つです。
単なる劇場としての機能だけでなく、ハノイの文化、歴史、建築、そして植民地支配の痛みが染み込んでいる場所です。
ハノイ・オペラハウスの歴史
ベトナムはフランスによって1885年から1945年までの60年間、植民地支配を受けました。
フランス人は後進国を「文明化」させるという名目で侵略を正当化し、ハノイを占領後、1901年から工事を始め、10年後の1911年に完成しました。
当時、このハノイ・オペラハウスは、主に本土から移住してきたフランス人のためのドラマ、芸術、公演のために建設されましたが、フランスの優れた文化をベトナム人に伝播するという宣伝目的もありました。
2人のフランス人建築家によって設計され、フランスで最も美しいオペラ劇場の一つとして数えられるガルニエ宮を模倣して作られ、典型的なフランス南部の建築様式と色彩を帯びています。
オペラハウスは劇場という本来の用途以外に、ベトナムの大小さまざまな歴史的事件とも絡むことになります。
その中には、現在「8月革命広場」と呼ばれるオペラハウス前のロータリーで起こった大規模な独立運動と関連があります。
ベトナム史上最も有名な事件の一つである8月革命とは、1945年8月第二次世界大戦勃発後、フランスの支配力が弱まったすきを突いて、今度は日本帝国がベトナムを支配しようとします。
当時、日本帝国はベトナム帝国という傀儡政権を作りましたが、このような支配に対抗してベトナム独立のために始まった革命運動です。
8月19日、オペラハウスで始まった大々的な蜂起は、結局ベトナムの独立につながることになり、9月2日にホーチミン主席が公式にベトナム独立を発表し、ようやくベトナムは植民地支配から抜け出すことになります。
現在のオペラハウス
ベトナムが独立した後も、オペラハウスはベトナム政府の絶え間ない管理の下、様々な用途で活用されてきましたが、戦争の風波を経て老朽化した既存のオペラハウスを1997年に復元し、現在の姿を整えるに至りました。
現在は、ベトナム国内の有名な公演や、海外から訪れるアーティストのために、本来の用途である劇場として活用されています。
オペラハウスは、ベトナムの観光地の中でほぼ唯一、インターネットツアーというサービスを無料で提供しており、3Dでオペラハウスの内部の様子を見ることができます。
オペラハウスの公演鑑賞
約600席規模のオペラハウスでは、ほぼ毎日公演を行っており、インターネットで公演チケットを購入すれば誰でも鑑賞可能です。
チケット購入サイト
- Luneproduction : ベトナム全国のオペラハウスの公演チケットを購入可能です。 (英語 / ベトナム語)
公演と座席によって価格は異なりますが、通常は70万ドン〜150万ドン(3万5千円〜7万5千円)程度で鑑賞できます。
ハノイオペラハウスの位置および訪問方法
オペラハウスは、ホアンキエム湖やハノイ旧市街(トラベラーズストリート)に近いので、近くに滞在されている場合は歩いて移動できます。
周辺の主要観光地であるホアンキエム湖、ホアロー収容所、ハノイ聖ヨセフ大聖堂、水上人形劇場など、どこを先に訪れても徒歩15〜30分以内にすべて到着します。
もし滞在されているハノイのホテルからオペラハウスまで距離がある場合は、わざわざオペラハウス一つのためだけに訪れるのではなく、上記の観光地の中で最も近い場所までタクシーやGrabを利用して移動した後、全体的に一度に見学されることをおすすめします。
場所名 | ハノイオペラハウス |
場所名 (英語) | Hanoi Opera House |
場所名 (ベトナム語) | Nhà hát Lớn Hà Nội |
住所 | 01 Tràng Tiền, Hoàn Kiếm, Hà Nội 100000 ベトナム |
ホームページ | http://hanoioperahouse.org.vn/ |
電話番号 | +842439330113 |