日本の大手航空会社と比べると、時には3分の1ほどの価格でベトナムへ行けてしまう。この衝撃的な安さを見て、ベトジェットエアを予約しようか迷ったことがあるかもしれません。
しかし、その圧倒的な安さには理由があります。この記事では、ベトジェットエアのリアルな評判や口コミ、事件・事故の事例、そして非常に厳しいことで知られる荷物規定まで、予約前に知っておくべき全ての情報を正直に、そして詳しく解説していきます。
ベトジェットエアの評判と口コミ:正直なところどう?
結論から言うと、ベトジェットエアを選ぶということは、「快適さ」と「時間通りの運航」を諦める代わりに、「圧倒的な価格」と「意外な安全性」を手に入れるトレードオフです。
率直に言って、一度乗ると「ああ、次回はもっとお金を稼いで絶対にJALやANAに乗ろう」という気持ちが自然と湧いてきます。これはベトジェットエアだけでなく、ベトナムの他のLCCに乗っても同じ感想を抱くでしょう。サービスと品質は、まさに価格相応。日本のLCCがいかに素晴らしいかを再認識させてくれます。
それでも多くの人がこの航空会社を選ぶのは、やはり価格が全てだからです。経済的な余裕があるなら、少なくともベトナム航空に乗ることをお勧めします。

ベトジェットエアの事件・事故 (最悪の事例)
ベトジェットエアに関するトラブルは非常に多く、特に「遅延」と「欠航」は最も悪名高い問題です。
慢性的な問題:遅延と欠航
ベトジェットの定時運航率はベトナムの航空会社の中で常に最下位レベルであり、政府から運航許可の取り消しを警告されるほどです。[1]現地では「2つの便の予約が満席にならない場合、それを1つの便にまとめてしまうから遅延が多い」という噂まであります。

個人的な経験でも、大雨で遅延が続いた国内線が突然キャンセルされ、ゲート前で乗客が暴動寸前の激しい抗議を始めたことがあります。驚くべきことに、その数十分後、キャンセルされたはずの便が何事もなかったかのように復活し、それに搭乗しました。
緊急着陸と乗客放置の事例
サービスの不満だけでなく、安全を脅かす深刻な事態も発生しています。2023年7月、韓国のメディアは仁川発フーコック行きのベトジェット機が緊急着陸した事件を報じました。
記事によると、VJ975便は離陸から約1時間後、左翼エンジンから「バン!」という爆発音と共に数回にわたり火花が散りました。その後、技術的な欠陥によりフィリピンのラオアグ空港に緊急着陸。
乗客214人(うち206人が韓国人)は、航空会社から明確な説明もないまま、食事も十分に提供されない状態で12時間以上も空港の待合室で待機させられたとされています。さらに、この事態に対する被害補償を求める乗客に対し、ベトジェット側は「補償の責任はない」との立場を示し、大きな論争となりました。
最悪のケース:賄賂要求疑惑事件
サービスの不満だけでなく、さらに深刻な事件も報告されています。2022年8月、韓国の連合ニュースは「ベトナム航空会社、いちゃもんつけて賄賂を要求」という記事を報じました。
この事件は、ベトナム有数の近代的な大病院で発行された正常なコロナの陰性証明書を、ベトジェットのカウンタースタッフが何の理由もなく拒否したことから始まります。
搭乗を諦めかけた乗客に、現地のブローカーが「お金を払えば問題を解決して飛行機に乗せてやる」と接近し、高額な賄賂を要求したという内容です。航空会社とブローカーの共謀が強く疑われるこの事件は、被害者が複数いたと報告されています。

ベトジェットエアの荷物規定:機内持ち込みと預け荷物
LCCであるベトジェットの収益源の一つが手荷物料金であるため、その規定は非常に厳格です。
機内持ち込み手荷物
乗客が機内に持ち込める荷物は、合計7kgまでです。サイズ(56cm×36cm×23cm)に合うキャリーバッグやバックパック1つと、小さなハンドバッグ1つの合計2つまで持ち込めますが、2つの合計重量が7kgを超えてはいけません。
特にベトナムから出国する際の重量チェックは、1kgの超過も許さないほど厳格です。もし重量が超過して持ち込めない場合は、空港で高額な追加料金を払って荷物を預ける必要があります。
預け入れ荷物
一番安い「ECO」クラスには、預け入れ荷物は含まれていません。デラックスクラスで20kg、スカイボスで30kgの荷物が許容されます。もし往復で預け入れ荷物を追加すると、その料金だけでLCCの魅力が半減してしまうため、追加料金を払うくらいなら最初からベトナム航空などを検討する方が良い場合もあります。
| 重さ | 価格 |
|---|---|
| 15KG | 19 USD |
| 20KG | 24 USD |
| 25KG | 29 USD |
| 30KG | 38 USD |
| 35KG | 45 USD |
| 40KG | 52 USD |
| オーバーサイズ 20KG | 40.26 USD |
| オーバーサイズ 30KG | 53.38 USD |
ベトジェットエアの安全性:最も意外な真実
これほど多くの問題点を目の当たりにすると、「そもそもこの航空会社は安全なのか?」という根本的な疑問が湧いてくるのは当然です。
しかし、ここからがベトジェットエアに関する、最も驚くべき真実です。
結論から言うと、ベトジェットエアは国際的に「世界で最も安全なLCC」の一つとして常に高く評価されています。
航空会社の安全性を評価する著名なウェブサイト「AirlineRatings」は、事故記録や機体の年齢、国際機関の監査結果などを基に、毎年ベトジェットエアに最高の安全等級である7つ星を付与しています。これは2018年から続く評価で、ライアンエアーやイージージェットといった世界の有名LCCと肩を並べるものです。
実際に、同社の技術信頼性は99.72%に達し、国際航空運送協会(IATA)の厳格な安全基準もクリアしています。さらに2024年には「最高の超格安航空会社」や「最高の機内サービス賞」も受賞するなど、意外な評価も受けています。[2]
つまり、私たちが体験する数々の不便さとは裏腹に、安全運航への投資はトップクラスである、というのがベトジェットエアのもう一つの顔なのです。
ベトジェットエア利用前に知っておくべきこと
顧客サービスについて
問題が発生しても、日本のような迅速で丁寧な対応は期待できません。予約した席と違う席が割り当てられたり、フライトが変更されても通知が非常に遅かったりします。航空会社側のミスであっても、返金は現金ではなく有効期限付きのベトジェットポイントで戻ってくるのが一般的です。
座席の広さと選び方
ベトジェットはベトナムの航空会社の中で最も座席スペースが狭いです(シートピッチ約71cm)。日本のANA(約76cm)やJAL(約79cm)と比べても狭く、身長180cm以上の方にとってはかなり不快な旅になる可能性があります。


機内食について
機内食は全て有料です。事前予約もできますが、搭乗後に現金で購入することも可能です。ただし、在庫がなければ購入できないため、食べたいものが決まっている場合は事前予約が確実です。
最終結論:ベトジェットエアはこんな人におすすめ
これまでの情報をまとめると、答えは明確です。
あなたが、頻繁な遅延、不親切なサービス、窮屈な座席といった数々の不便さを5時間ほど我慢してでも、日本の航空会社の3分の1という圧倒的な価格で「安全に」ベトナムへ行くことに価値を見出すのであれば、ベトジェットエアは、今でも十分選択肢の一つになります。
個人的には、ベトジェットを利用するなら、追加オプションは一切申し込まず、最も安いエコクラスの航空券だけを購入し、7kgの機内持ち込み手荷物だけで旅をするのが、精神的に最も楽な利用法だと考えています。
そして、万が一の遅延や欠航に備え、補償が付いた海外旅行保険に加入しておくこと。それが、この予測不可能な航空会社を最も賢く利用する方法です。
出典 & 注釈- ソース:https://vietnamnet.vn/en/caav-asked-to-tackle-high-rates-in-flight-delays-cancellations-2036224.html[↩]
- ソース : ベトジェットエア、最高の安全格付けを受賞(英語記事)[↩]



