ホアンキエム湖の周りを歩いていると、白い色の高くそびえ立つ大聖堂を見ることができます。
一目で見ても、ベトナムの建築物ではないことが簡単にわかりますが、これはベトナム北部最大規模かつ最も古い大聖堂、ハノイ聖ヨセフ大聖堂です。
1858年にフランス軍がベトナム南部地域を占領したことから始まった、フランスの東南アジア植民地計画は、ベトナムを超えてラオス+カンボジアまで進められました。
当時、フランスが占領したこの東南アジアの3ヶ国(ベトナム – ラオス – カンボジア)をまとめて「フランス領インドシナ」という名称で呼びました。
このインドシナの守護聖人が「Cathédrale Saint-Joseph – 聖ヨセフ」であり、ハノイに新しく建築された大聖堂は、この守護聖人の名前にちなんで「ハノイ聖ヨセフ大聖堂」と命名されました。
ハノイ聖ヨセフ大聖堂の歴史
植民地時代に支配国によって建てられたほとんどの建築物がそうであるように、ハノイ聖ヨセフ大聖堂にも奇遇な歴史があります。
大聖堂が位置する地域には、1080年に建てられ800年ほど続いた「Bao Thien寺院と塔」がありました。
ベトナム安南の4大宝物の一つであり、ベトナム仏教文化の中心地であり聖地の役割を果たしていました。
残された文献によると、約12階建て(80m)だったと伝えられるこの石塔は、800年の歳月の間に複数の王朝を経て、自然災害と戦争を経て、消失と復元を繰り返しました。
その後、フランス占領軍が大聖堂を建てることを決定した時、すでにバオティエン塔は火災によって多くの部分が消失した状態だったと伝えられています。
その後、バオティエン塔はフランス軍によって完全に撤去され、現在は痕跡が残っておらず、数百年間続いてきた仏教の中心地は、新たにカトリックの中心地となりました。
ハノイ聖ヨセフ大聖堂の観光
当時フランスで流行していた典型的なネオゴシック様式で建てられ、漆喰とテラコッタのレンガを使用して建築されました。
聖堂の全長は64.5m、幅は20.5mで、高さ31.5mの2つの四角形の鐘楼がこの聖堂の主要ポイントです。
鐘楼の内部には6つの鐘が設置されており、聖堂の中央に設置された時計(現在は故障中)と連動しています。
フランスのノートルダム大聖堂を参考にベトナムに建築された2つの教会の1つであり、「ホーチミン・ノートルダム大聖堂」と酷似した姿をしています。
教会は正門ではなく左右の側門から内部に入ることができ、内部には華やかなステンドグラスで飾られた窓とカトリックを象徴する壁画が描かれています。
2022年聖堂の復元が完了
現在、フランス植民地時代に建てられたベトナムの多くの建築物が復元過程にあります。
ハノイ大教区会は聖堂の建築物を変更せず、最大限オリジナルに近づけて復元すると明らかにし、2020年に復元事業が始まり、現在外観の復元は完了しました。
聖ヨセフ聖堂は100年以上積もったほこりや汚れを全て取り除き、ペンキを何度も新しく塗りました。この聖堂に関心のない方なら、復元作業が行われたことに気づかないほどです。
復元が完了した外部の姿とは異なり、内部はまだ復元中ですが、観光に支障をきたすほどではありません。
ハノイ聖ヨセフ聖堂の訪問方法
ホアンキエム湖の西側に位置しているため、ハノイの他の主要観光地と一緒に回るのに非常に便利です。
ホアンキエムや旧市街周辺に滞在している方なら、歩いて十分訪問できます。
その他の地域に滞在している方はタクシーやGrabを利用して移動することをおすすめします。
今でもミサを行っているので、時間に合わせて訪問すれば誰でもミサに参加できます。
場所名 | ハノイ聖堂 |
場所名(英語) | St. Joseph’s Cathedral |
場所名(ベトナム語) | Nhà Thờ Lớn Hà Nội |
住所 | 40 Nhà Chung, Hàng Trống, Hoàn Kiếm, Hà Nội |
観覧時間 | 午前:05:00〜11:00 午後:14:00〜19:30 |
観覧料 | 無料 |
ミサ時間 | 月〜金曜日:05:30、18:15 土曜日:5:30、18:00 日曜日:05:00、07:00、09:00、11:00、16:00、18:00、20:00 |