ベトナムは大きく北部、中部、南部に分かれ、この3地域はそれぞれ異なる気候を持ちます。
気候が異なるため、台風が来る時期も地域ごとに差がありますが、相対的に回数は多くありません。
日本には毎年平均20個の台風が来て、全国的に影響を及ぼしますが、ベトナムの台風はたまに来ると考えてください。
この投稿では、地域別のベトナムの台風の時期と回数について詳しく説明します。
この投稿でのベトナム台風の基準
毎年世界中で数多くの台風が発生しますが、台風の経路、時期、回数はほぼ完璧にデータベース化されています。
私たちは以下の基準で台風の発生回数と時期を説明し、台風経路が含まれた写真資料はNOAAが出所であることを予めお知らせします。
- アメリカ海洋大気庁(NOAA)が公式に提供する台風の発生統計に基づく
- 2012年から2022年までの合計10年を基準
- 国際基準で「台風」と呼ばれる基準である最大持続風速が63km/h以上の台風のみを選定
- 直接的に内陸に上陸するか、非常に近くを通過した台風のみを集計
ベトナム北部地域 – ハノイ台風
前回のベトナム地域別気候投稿でハノイは日本と最も似た気候を持つと説明しました。
そのためか、ハノイも日本とほぼ同じ時期である6~10月に台風の影響を受けますが、主に7~8月に集中しています。
日本の台風時期 = ハノイの台風時期と考えてください。ハノイに台風が来るとハロン湾観光も不可能になります。
ハノイの月別台風発生回数
- 6月:1回
- 7月:3回
- 8月:2回
- 9月:1回
- 10月:1回
ベトナム中部地域 – ダナン台風
海辺で有名なダナンは台風の影響を大きく受けるが、9月末 ~ 10月末まで台風が集中されます。
ダナンの月別台風発生回数
- 9月 : 3回
- 10月 : 5回
- 11月 : 1回
年平均で見た場合、回数は1回程度ですが、ベトナム全体を基準に見た場合、70年の歴史上台風の影響を最も多く受けた都市はダナンです。1
2012年から2022年までの統計に基づいた場合、ダナンには合計9件の台風が影響を与えました。
ダナンは台風が来る時期に観光自体がほぼ不可能になるため、この時期には訪問を控えるのが良いです。
ベトナムは排水路がしっかり整っていないため、台風ではなくても雨が多く降ると浸水が頻繁に起こります。
浸水の程度は、日本で台風によって雨が多く降り、車が浸かるのをニュースで見たことがあるでしょう。
しかしベトナムでは台風ではなく、ただ雨が多く降ってもその程度に浸かります。
特にダナンとホイアンが属するベトナムの中部地域は、台風による頻繁な洪水が非常に大きな問題です。
実際に2022年にダナンに直接影響を与えた台風「ナビ」は、数十人の行方不明者と数百人の負傷者、そして40万軒以上の家屋が浸水する被害を受けました。
ベトナム中南部地域 – ナトラン台風
ベトナムでナトランほど良い天気の他の都市があるでしょうか?
1年のうち300日が晴れた日であると言われるほど、ナトランには台風がほとんど来ません。
10年を基準に見た場合、ナトランに直接影響を与えた台風はわずか3件であり、時期は10月末から11月初めに集中しています。
ナトランの月別台風発生回数
- 10月 : 2回
- 11月 : 1回
ベトナム南部地域 – ホーチミン台風
ホーチミンを訪問する予定があるなら、台風について心配する必要はないでしょう。
過去10年を基準にホーチミンに直接影響を与えた台風は2012年と18年の2回に過ぎず、ホーチミンの雨季に影響を受けました。
ベトナムは日本のように縦に長い国であり、南部にある都市ほど天気は暑く、台風の影響は少ないです。
ホーチミンの月別台風発生回数
- 5月 : 1回
- 10月 : 1回
フーコック台風
ホーチミンよりさらに南、ベトナムという国の最南端に位置する島であるフーコックは、過去10年間一度も台風の影響を受けませんでした。
範囲を広げて日本の台風基準には満たない熱帯低気圧を含めても、フーコックに直接向かったことは一度もなく、わずかに影響圏に含まれたのが全てでした。
ですからフーコック旅行時に台風は気にしなくても良いでしょう。